もしもなってしまったら…

もしも…乳がんになってしまったら、当然治療をするという選択をされると思います。
そして治療後も長い付き合いになってしまう乳がん。
術後からその後の生活までをここではお話したいと思います。

術後の注意点って?

術後、生活して行く上で気を付けなくてはいけない点がいくつかあります。

これは本当に気を付けないと後で自分が辛くなったり泣いたりする事になりますので、充分気を付けて下さいね。

 

■腕や肩の運動障害■

乳房切除術を受けた場合に多いですが、ちゃんとリハビリをしないと腕が上がらなくなります(涙)私も術後次の日からリハビリをやりましたが、術後は良いんですよ(苦笑)ある程度傷が落ち着いて来た時にきちんとリハビリをやらないと、ホントに腕が上がらない!私も途中からリハビリをさぼってしまったので、一時期上がらなくなりましたが、今はちゃんとやったお陰で普通に上がる様になりました(苦笑)

■皮膚の知覚障害■

何て言ったら良いんだろう…
要は感覚が麻痺してしまうと言うか。
術後半年位は腕を触られても感覚が全くありませんでした。
その後少しずつ感覚が戻りましたが、その戻る課程が結構辛くて、痛いんですよね…
痛いと言うかくすぐったいと言うか。
未だに二の腕を叩かれたりするとダメですね。
左胸も術後暫くは痛い様なくすぐったい様な感覚があって、お風呂でスポンジで洗うのも辛い位でした。

腕は何とかなりますが、手術した側の胸に関してはあまり感覚が戻っていないので、生活する上ではぶつけたりしない様に気を付けた方が良いでしょう。

■腕のむくみ(浮腫)■

これが凄く気を付けた方が良いですね。
脇の下のリンパを郭清した人は要注意ですが、腕が3倍位まで腫れてしまうそうです。
おまけに一度むくんでしまうと治らない…と聞きましたが、どうなんだろう?
とにかくそうならない為にも、下記の注意点を良くお読み下さい。

・重いモノを持たない。
・手術を受けた側の手に傷などを絶対に作らない。


■感染■

脇の下のリンパを郭清した方は充分気を付ける必要がありますが、要はリンパ節がない訳ですから、感染に対する抵抗力が落ちます。
手や指などに出来た傷などから細菌などが進入する事によって感染しますので、気を付けて下さい。腕がむくんでしまう原因になります。
手や指の感染を防ぐ為には下記の注意点を参考になさって下さい。

・針仕事などは出来ればやらない。どうしてもやる時が充分気を付けて!
・指のささくれなどが出来ない様にケアをする。どうしても出来てしまった場合は無理に取らないで、はさみなどで優しく処理する。
・虫刺されなども危険なので、虫除けを使うとか気を付ける。
・注射や採血などは手術を受けていない側からお願いする。
・動物を飼っている場合には、動物の爪をこまめに切るなどを忘れずに。万が一引っ掻かれた場合にはすぐ消毒。出来れば破傷風の注射は受けた方が良いかも?

どちらにしても、あまり神経質になる必要はありませんが、生活していくうえで気を付けた方が良い事を書きました。
私自身、気を付けてはいますが…猫に引っ掻かれたりしています(苦笑)

 

リハビリって?

手術が無事に終わり、痛みと格闘している中で即刻行わなくてはいけないのがリハビリです。勿論術後退院してからもそれは重要な課題であり、怠けてしまうと後が大変です(涙)

確かに術後はかなり辛いです。
痛いですし、体の機能も低下していますから、体を動かす事自体嫌ですからね…でもやらないと日常生活に支障が出ますので、ここは自分を甘やかさずに頑張りましょう。

リハビリにも段階があります。
医師や看護師さんから説明はあるとは思いますが、必ずその注意を守り、無理し過ぎずやらな過ぎずを心掛けて下さい。

乳房切除術を受けた場合には、大抵術後傷が落ち着いてくると腕が上がり難くなります。何故ならば、リンパ郭清もしている場合、脇の下の傷が付くと中で攣っている感じがして来ます。その上で腕を上げようとする訳ですから、痛いんですよね(涙)
だがしかし。
ここで痛みに負けてリハビリをしないと…上がらなくなります(涙)ホントに。私も一時期上がりませんでした。腕がそれなりの角度まで上がらないと、例えば髪の毛が洗えないとか、背中がお風呂で洗えないとか、結構日常生活で支障が出て来ます。
勿論無理してやれ!とは言いませんが、無理しない程度に、やらな過ぎずは基本ですね。
私の場合は上がらなくなった時期に無理矢理リハビリを再開して、何とか今は右手と同じ位まで復活しました(笑)…自分に甘くはダメですねぇ、ホント。

「乳房再建術」って?


「乳房再建術」って聞くと、「何だそれ?」と思われる方が多いでしょう。平たく言えば、「失った乳房を人工的に取り戻す」って事です。

但しこれには費用も時間も非常にかかります。

私も実は乳房切除術を受けた際、同時に再建手術も行っていました。
けれど、途中で断念せざるを得ない状態となり…(涙)
泣く泣く諦めました。
今となっては「戦った証って事で〜」と思っていますが、当初は泣き暮らしたモノです。(数日ですが)

再建手術には2種類のタイミングがあります。

1次的再建

摘出手術を受けた段階で同時に再建手術にも着手する方法。
手術が一度で済むので、経済的・肉体的・精神的に楽。
要は片胸がない状態って言うのを見ないで済む部分もあったりします。

ただし再発の心配がある場合には不向きですし、術後いきなり生理食塩水のバッグを傷のある胸に入れるので、痛みは半端じゃない位あります。


2次的再建

ある程度術後の傷の治りを待って、再建手術をする方法です。
ただしこの場合は再建手術をするまでの段階で片胸がないのを見なくてはいけないので、精神的には辛いかな。また手術の為に再度入院する必要があります。

再建手術の色々。

そして再建手術にも幾つかの種類があります。

・人工物を入れる(シリコンや生理食塩水)

この場合は最初生理食塩水のバッグを挿入し、少しずつ食塩水を注入し、ある程度胸の皮が伸びた段階でシリコンを挿入します。ただし体にとってはシリコンは異物な訳ですから、シリコンの周りに膜が出来て、固くなってしまう場合があります。また異物が入る為、胸自体が収縮してしまう可能性があるので、一度入れたら半永久的と言う訳ではありません。それに術後のマッサージも必要らしいので…痛いんだろうなぁ(涙)

・後背筋皮弁法

自家再建と呼ばれる種類の再建法です。背中の筋肉・脂肪・皮膚を剥がし、血管が通っている筋肉の一部をつなげたまま回転させて胸に移動します。…って書いても良く解らないよなぁ(苦笑)

・腹直筋皮弁法

後背筋皮弁法と一緒で、自家再建と呼ばれます。この場合は腹の筋肉や皮膚・脂肪を使います。

どの方法を選ぶかはその方次第だとは思います。
ただ再建までの時間と費用は莫大になりますので、覚悟を決めてやった方が良いと思います。

ちなみに再建を断念した私はブラジャーにシリコンパットを挿入するタイプで片胸を補っています。
ある意味それでも充分生活は出来ますよ(笑)

参考文献:気になる乳がん By 集英社健康百科

再建はしないけれど…

手術はしたものの、「再建はしたくない…」とか、「再建するお金がない…」とか、「再建する時間と手間が…」という方も当然いると思います。

でもご安心を。
今は本当に良い商品が沢山出ています。

例えば、人工乳房と呼ばれるシリコン製のモノがありまして、これはブラジャーにセットするだけのモノなので、非常に手頃です。金額はモノによっては2万円からありますので、最初金額を聞くと「高い?」と思われるかもしれませんが、耐用年数が2年から3年と聞けば、月換算したら大した金額ではないと思って頂けるでしょう。

また人工乳房にはシリコン製のモノだけではないので、もっと軽いウレタン製のモノもありますので、そちらですとシリコンに比べて安価な上、軽いです。ご自分の生活環境や生活パターンで選ばれれば良いと思います。

そして人工乳房を使うにあたって、専用のブラジャーなども販売されています。
専用のポケットが付いているので、ずれたり落ちたりする心配も全くありません。

これでスポーツも思う存分出来ますね!

購入ご希望の方は「Link」の中からショップをセレクトして下さいな。

再発・転移って?

無事に手術も済ませ、次の治療に取りかかっている最中…ふとした瞬間に頭を過ぎるのは「再発・転移」の事だと思います。…そう、私もそうです。

はっきり言います。
この可能性は死ぬまで続きます…
再発の種類には2種類あって、「局所再発」と「遠隔再発」とあります。
それぞれの説明は下記の通りです。

局所再発

乳房温存手術の場合考えられる再発です。
但し乳房切除術の場合にもあり得る再発なので、注意する必要はあります。
温存の場合は前回しこりが出来た場所の付近、そして切除術の場合には胸の皮膚に小さいしこりが出来ます。いずれにしても再発が解ったら、再手術若しくは放射線治療や化学療法などを受ける必要があります。

 

遠隔再発

他の臓器への再発です。
転移し易い臓器は、反対側の乳房・リンパ節・肺・骨・胸膜・肝臓・胸壁・脳などがあります。勿論発見された段階で治療をしますが、他の場所に転移してしまった場合、更に他の臓器に転移してしまっている可能性が大きいので、覚悟が必要ですね…この場合も化学療法若しくはホルモン療法などで治療する事になります。

乳がんは他のがんと違って、10年で一応の治癒と言われていますので、10年は気が抜けないと言えます。勿論その間の定期検診は欠かしてはいけないですし、ホルモン治療を受けている方は毎月病院に行くと思いますが、それ以外の方も必ず定期検診は受けて下さい。
万が一の可能性で再発したり転移したとしても、早期発見で対処出来ますから、自分の体をホントに普通の体の人よりも大切にして下さいね。

治療の副作用って?

正直、どの治療法をしたとしても、副作用は避けて通れません。

例えばホルモン療法を受けたとして、皮下注射を受ければ生理が止まるのは仕方ない事ですが、それに伴って更年期障害の様なモノが出ます。

私の場合はとにかく暑さ寒さが極端で、急に寒くなったり急に暑くなって汗だくになったり…私の病気の事を知らない人から見たら、かなり怪しいです(苦笑)
後は治療開始直後は激しい頭痛に悩まされました。
けれどこれはお薬をいただく事によって何とか軽減出来ましたし、体が皮下注射に慣れたらしく、ある程度は収まって来ました。時たま痛くなったりしますが、その場合は痛み止めで何とか…って感じですね。

様々な治療法がある中で、それぞれ副作用はあります。
けれど今は副作用を軽減出来る薬も多々ありますので、辛い時は必ず医師に相談して下さい。
だって…泣き言言えるのは医療関係者にしか言えないんですよね、実際問題。

こう言う言い方は切ないですが、
「なった人にしか解らない」って思うんですよ、私は。
いくら「辛いんだ」「苦しいんだ」と人に言っても、言われた人にして見たら、困るだけなんですよ。
困るって言っても嫌な意味ではなく、何も出来ない自分が嫌って言うか…
だからこそ、私は泣き言を言う相手は医療関係者だけにしていました。

治療自体はみんなの協力が必要ですが、痛みや辛さは誰とも分かち合えません。
(同じ患者さん同士なら別ですが…)
だからこそ、医師や看護師さんと相談し、出来るだけ軽減出来る方向で頑張りましょう。

何せガンとは長いお付き合いになるのですから…

Quality Of Life

私の考え方かもしれませんが、「乳がんになってしまったから…」と悲観する必要は全くないと思っています。
「たかが乳がん!」とでも思わないと、生きて行かれません(苦笑)

乳がんになってしまったから何かが出来ないとか、何かを諦める必要って全くないんですよね。
例えばお仕事。正直就職活動とかはかなり厳しくなります。
だって健康診断で引っかかるし(苦笑)
けれど諦める必要は全くないと思います。
そういう事を全て理解してくれる職場に行けば良いだけですから。
私が今働いている職場は私が病気なのを理解して下さっていますので、時たま注射のせいで体調を崩しても、ちゃんと雇ってもらっていました。そして今は注射も終わり、ホルモン剤も終わってはいるものの、病気をする前よりは体調が不安定になっているけれど、それでも首になっていません(笑)

例えば恋愛。
「私乳がんだから…」と卑屈になる必要は全くありません。
…と書いている私自身、正直恋愛はもう出来ないかも?と思った時期がありました。
何せ片胸ないですからね。
でもある友人に言われました。「別に胸が好きで恋愛する訳じゃないし、例え片胸なくてもそれはお前が戦った証だろ?それを否定する様なオトコはこっちらから断ればいいんじゃない?」…目からウロコ落ちました(笑)
そう、所詮そんなモンなんですよ。
一緒に戦ってくれない様なオトコは選ばなくて良いんですよね、ホント。
どうしても治療中には子供は作れません。
例え仮に作ったとしても、その間は経口薬は中断となる訳ですから、再発のリスクが高くなります。
ちゃんと解ってくれる人と付き合えば良いんですよね。

後は何も怖くない!(笑)
生活して行く上で気を付ける事は幾つかありますが、
それを気を付けてさえいれば、普通に生活は出来ます。
普通にスポーツも楽しめますし、外出だって問題なし。
だったら病気になる前の自分の生活に戻る事だって容易い事です。

ただ、どうしても化学療法を受けた方は一時的に辛い時期があると思います。
例えば脱毛とか。
でもそれだって今は良いウィッグも出ていますし、半年もすれば髪は生えて来ます。
そうしたら何も気にする必要はありません。

「自分らしく自分の為に生きる」

それで良いと思います。

病気になってしまったのは誰のせいでもありません。
でもその為に自分のやりたい事を諦める必要は全くありません。
明るく、楽しく、元気良く。
自分の人生を楽しみましょうね(^^)
私もほどほど頑張ります。皆さんもほどほどに頑張りましょうね。